2月12日(月)振替休日・・・

公開日 2018年02月12日(Mon)

 2月12日(月)は振替休日ということです。お陰で3連休になりました。今日は,奴隷解放で有名なリンカーンの誕生日なのだそうですが,面白いことに奴隷解放に反対した南部の州では今でも祝日になっていないそうです。アメリカの歴代の大統領の中で一番人気のある方だそうですけど・・・。

 『老犬コロの繰り言その77』です。老犬が,散歩からの帰りに家の入口の坂道を上るとき,突然後ろ足を落として妙な歩き方を始めました。ついに来たか,いよいよ老犬の脚が完全に壊れてしまったのかと不安が頭を過(よ)ぎりましたが,何のことはない,老犬の歩いた後にはウンチが転がっていました。歩きながらウンチをする,いや最早歩かなければウンチができないと言ってもいいのかも知れません。老犬のウンチをふんキャッチャーに収めていると,老犬は何事もなかったかのようにとぼとぼと坂道を歩いて行きます,老犬なりの普通の日頃の歩き方で・・・。

 
老犬コロの繰り言その77
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 2月12日は旦那にとって大切な人の誕生日だそうじゃ。もちろん大切な人というのはリンカーンのことではない。旦那は高校卒業後大学浪人をしている時最初は6歳年上の兄の所に転がり込んだのじゃ。ところが,12月25日のクリスマスの夜,突然お兄さんに呼ばれて西宮の甲陽園を訪れたのが運命の人との出会いの始まりじゃった。垣内春さん,80歳の家がそこにはあった。その家に下宿していたお兄さんの友人が広島に帰ることになり,春さんは大きな家に一人で住むことになった。そこで,大学が決まる3月までは家賃ただでいいから,旦那にその家に来てほしいと言うのじゃ。用心棒ということじゃろうか・・・。垣内春さんは,お茶の水女子大学卒の才媛で,カトリック教徒であった。見た目はしわくちゃ(失礼・・・)の田舎のお婆ちゃんといった風情なのじゃが,並みの高齢のご婦人ではなかった。毎週神父さんが説教に訪れお祈りの会が開かれ,俳句の先生がやはりその家を毎週訪れ俳句の会を催していた。旦那が春さんと初めて顔を合わした時,春さんは「煮物お好きですか?」と聞いてきたそうじゃ。思わず旦那は「大好きです。」と答えてしもうた。これが運の尽きじゃった。春さんが出してくれた煮物にはニンジンしか入っていなかった。大好きだと言った手前,初対面でもあったので,嫌いなニンジンを旦那は我慢して大量に食べたのじゃ。旦那にとって,煮物とは大根とか里芋,厚揚げ,そしてせいぜいコンブ巻きまでであった。巨大なニンジンなどというものは,旦那の宗派(?)にはなかったそうじゃ。この後,旦那は垣内さんの所に4年3か月お世話になることになるのじゃが,ずっとニンジン好きで通ってしまったんじゃ。春さんは素直でおとなしい旦那を大変気に入ったのじゃ。翌日から旦那は春さんの用心棒となり,そこから大阪の予備校に通い始めたのじゃ。

 垣内春さん。1900年生まれということを聞いて,旦那はニーチェの亡くなった年だ,ぎりぎり19世紀ということになるから,19世紀の生き残りじゃと思ったらしい。春さんは旦那を2階の広い部屋にただで住まわせ,テレビや炬燵の置いてある1階の居間も自由に使わせてくれたそうじゃ。3月旦那が京都の私立大学に合格すると,是非その家から通って欲しいと懇願されたそうじゃ。乗り換えを考慮すると片道2時間か・・・。旦那も半分そのつもりでいたところ,3月下旬晴れて神戸の大学への進学が決まると,春さんは大喜びしてくれたそうじゃ。神戸は西宮甲陽園からだと電車で乗り換えを含めて30分弱,さらにバスに乗り換えて10分程度,徒歩でも30分じゃから十分に通学圏内だったのじゃ。そこから,旦那と春さんとの壮絶な家賃闘争が始まるのじゃ。

 この続きはまたの機会に・・・。じゃ・・・。