公開日 2018年06月07日(Thu)
6月7日(木)公開授業3日目,3時間目3年普通科榎本先生の国語の授業を覗いてみました。前回の宮野先生の時と同じ「長安如何日遠」を扱った授業でした。こちらは,大きな声で様々な声色を使いながら,時折わざと芝居がかって見せたりして,生徒たちはさしづめ講談を見ているような気分でしょうか。東晋の元帝と幼い明帝のやり取りを興味深げに聞いています。そして,時折登場人物の一人であるかのように,声を挟む生徒もいます。明帝の「太陽は見えるけど,長安は見えないから,長安の方が遠い」という回答は,敵に長安を穫られて最早長安に戻ることができない群臣たちの悲痛な思いを慮ったものということです。幼き明帝の賢さと懐の大きさが窺えます。
午後になり,雨がぱらつき始めました。生徒玄関前の電線にはツバメたちが集っています。今年もやって来ました。雨粒を感じると,身体をぶるっと震わせます。カラスの濡れ羽色ってのは聞いたことがありますが,鳥たちの翼は水滴を弾く機能が備わっているのでしょう。次第に雨脚が強くなってきます。それでも,彼らは軒下に避難しようとはしません。自分がいるからか・・・。そそくさと退散してあげました。
午後2時を回ると,第1回中高連絡会のために中学校の先生方がぞくぞくお見えになります。先生方には,最初に出身中学校の1年生との懇談を持っていただきました。1年生の生徒たちが嬉しそうに,また半分恥ずかしげに,中学校の先生方を迎えにやって来ます。1年生の生徒たちは全員それぞれの教室で高校生活の様子などを中学校の先生に報告しています。中には,「遅刻してた人は,福山高校ではちゃんとやっているか」と厳しい問いかけが中学校の先生方から飛ぶ場面もあります。生徒たちはわいわい賑やかに高校生活を話したり,中学校の先生と1対1でしみじみとお喋りしている部屋もあります。1年生にとっても,中学校の先生方にとっても,素敵な時間が流れたのではないでしょうか。
本会議に入ると,学校の概況説明は生徒会役員の3人が行ってくれました。生徒会長の3年商業科神ノ門佳音君(国分南中出身),副会長の同じく3年商業科の遠矢七夕さん(国分南中出身),そして同じく副会長の2年商業科花森楓さん(牧之原中出身)の3名です。リハーサルを十分に重ねていたこともあり,しっかりとした説明ができていたように思います。最後に自己紹介をすると,中学校の先生方から拍手喝采を浴びていました。そして,生徒指導,進路指導,特別支援教育,そして今年度の入試の概況,8月の体験入学と係からの説明が続きました。質疑の中では,本校が誇る特別支援教育に関することがいくつか出されました。幅広くいろいろな生徒を受け入れていく,まさにインクルーシブ教育の具現化が本校の目標です。
8月3日(金)の一日体験入学については,すでにホームページに資料が出ています。実施要項や参加者名簿等,ダウンロードすれば利用できますので,是非ご覧ください。平成18年度学校案内や進路だより,福山高校だより等も閲覧可能です。