公開日 2018年11月06日(Tue)
11月6日(火)鹿児島の教育県民週間学校開放期間ということで,牧之原養護学校と牧之原中学校を訪ねてみました。牧之原養護学校の高等部の2年生,3年生の皆さんはちょうど学校外体験実習に出発されるところでした。2週間に及ぶ職業体験ということです。1年生の皆さんは,校内での様々な実習を行う日ということで,朝礼からスタートしました。生徒の皆さんのきびきびとした動きと進行を代表の生徒が行い,先生のお話のお手伝いまで行っているところに感心させられました。先生方のご指導のご努力も偲ばれました。牧之原中学校に移動すると,すぐに1年生の国語の授業が始まりました。1年生の廊下からは,惣陣が丘の花文字が真正面に見えました。福山高校からは全く見えないので羨ましく思われました。福山のシンボルを日々正面に見ながら,牧之原中学校の生徒の皆さんは学業に勤しんでおられるのです。さて,国語の授業は,建築家で詩人でもある渡辺武信さんの「玄関扉」というエッセーというか評論が題材のようです。授業の鉄則なのでしょうが,最初にその日の授業の目標を生徒たちに明確にさせてから,進めていかれます。そして,自分の家の玄関について思い出させ,いろいろ特徴を引き出して,ユーモラスなやり取りが続きます。巧みに本文の中身へ興味・関心を惹き付けていかれます。生徒の皆さんの生き生きとした取り組みも印象的でした。
実は,昨日は牧之原小学校にもお邪魔しています。6年生の国語の授業では,生徒の皆さんは手に鉛筆を握り締め,先生の音読に従って,あちこちに線を引いていきます。子どもたちの集中力をうまく惹き付けておられるのです。教室の後ろまたは廊下に,生徒の皆さんの取り組みのまとめや作品が掲示してあるのが興味深く思われました。5時間目が終わり,下校する2年生が保健室を通るたびに,「先生,さようなら。」とみんな声を掛けていきます。保健の先生が,他の生徒にかまけて返事をしないと,先生が「さようなら。」と応じるまで,ずっと「先生,さようなら。」をしぶとく繰り返す子どももいます。保健の先生がようやく「さようなら」という言葉を返すと,その子どもは満足した様子でにっこり微笑み靴箱へ駆けていきます。見ていて,実に温かい気持ちにさせられました。これが小学校なんだ,子どもたち一人一人の気持ちを大切にしながら教育は行われていくものなんだ。そのような考え方の基本は,高校も同じであろう。素敵な時間を過ごすことができました。牧之原養護学校,牧之原中学校,牧之原小学校の皆さん,県民週間とは言え,突然の訪問でしたが,いろいろ勉強させていただきました。ありがとうございました。