2月17日(土)天使の囁きの日・・・

公開日 2018年02月17日(Sat)

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 2月17日(土)肝付町の自宅の庭の梅が八分咲きになっています。桜の方は,まだまだ蕾の膨らみすら見せません。老犬と畑道を歩いていると,森の方からまた鶯の声が聞こえてきます。まだまだ修行中のようですけど・・・。2月17日がどういう日なのか探っていたら,天使の囁きの日といういかがわしい言葉が目に入りました。天使の囁きとは,空気中の水蒸気が凍ってできるダイヤモンドダストのことだそうで,北海道幌加内町で,厳冬の日にダイヤモンド・ダストを観察しようという催しを行っているということです。立春はとっくに過ぎてしまいましたが,まだまだ寒い日は続きます。北海道の寒さは,牧之原の比ではないんだろうと思います。その寒さを逆手に取った夢のある催しですね。少しもいかがわしいことはありませんでした・・・。今日はまた「千切り大根の日(切り干し大根の日)」なんだそうです。牧之原とは関係のない広島県福山市の乾燥食品メーカーの商魂逞しい発案のようですが,「千切」から「二月十七日」をひねり出したのは努力賞ものではありますね。さらに,今日は「堕落論」で有名な坂口安吾(1906-55)の命日で「安吾忌」と呼ばれているそうです。漱石と同じように,48歳という若さで亡くなったのですね・・・。

 『老犬コロの繰り言その78』です。老犬は,心なしか最近元気を取り戻しているような気がします。先日久しぶりに桜公園までの往復3キロ弱の散歩も果たしましたし・・・。動きは鈍いですが,家の敷地内での行動範囲も少し広がってきたように思われます。先日どこかで犬も仮病をするという話を読みました。優しくしてもらったことを覚えていて,痛くない足をわざと引きずったりして,餌をねだったり飼い主に甘えたりするのだそうです。老犬も左前脚をしばしば庇うような歩き方をするのですが,左前脚を手に取っても痛みはないようです・・・。老犬の場合は散歩に出かける前の一種のセレモニーなのかも知れません。出発式みたいなものか・・・。

 
老犬コロの繰り言その78
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 垣内春さんは4月になり,旦那が家賃のことを持ちかけると,申し訳なさそうに「私はこれまでのように家賃ただで住んでいただきたいのですけど,隣の息子が家賃をしっかり取れというものですから・・・。」と言われたそうじゃ。人間世界では,他所の家に住む場合,家賃を払うのは当たり前なのじゃ。わしは15年近く家賃は1円も払っておらんが,わしは人間ではないし,当然別格じゃろう。あんな犬小屋ごときに家賃を支払う方がおかしい。食費も払っていないだって!?当たり前じゃないか。こっちは住んでやっておるんじゃから・・・。何を寝ぼけたことを抜かしよるんじゃ。旦那は2万円ぐらいかなと思って,そのように提案すると,春さんは「そんなにはいただけません。1万円で十分です。」と来たのじゃ。当時の大阪神戸の学生の家賃事情についてはそれほど旦那は詳しくはなかったようじゃが,友人たちに聞くと,2,3万円は少なくとも払っておったようじゃ。浪人時代に始めていた1軒の家庭教師以外にはまだアルバイトもしていなかった旦那は,とりあえず最初は1万円でお願いすることにしたのじゃ。じゃが,それではいけないという思いが旦那の頭にはずっとあった。鹿児島の家からの仕送りもなかったので,家庭教師を週6日,土曜日ダブルヘッダーで7回やったお蔭で,おまけに月3万円近い奨学金もあったので,数か月すると旦那の毎月の収入は15万円を越えてきたのじゃ。旦那は春さんに家賃の値上げを要求した。じゃが春さんは手強かった。なかなか家賃の値上げには応じなかったのじゃ。2万円を下ってはいけないと,旦那が食い下がると,春さんは1万5千円まで折れたらしい。おかしな家賃交渉じゃ。月々の家賃は値上がりしたのじゃが,春さんにはどうやら魂胆があった。何と旦那が長期の休みに鹿児島に帰るたびに,お小遣いとして毎回1万円を渡したのじゃ。最初それは受け取れないと旦那は拒んだようじゃが,今度は春さんは一切折れなかった。これ以上断るのは,逆に春さんに失礼だと思い,旦那はお小遣いを受け取ることにした。旦那が大学4年生になり,5週間の教育実習等でアルバイトができなくなると,春さんは家賃を8千円にした。それでも,春さんは旦那の帰省の際には,1万円の小遣いを寄越したのじゃ。旦那が今でも後悔しているのは,春さんに小遣いを貰っておきながら,鹿児島からの帰りに春さんにお土産を買って帰った記憶がないことじゃ。親父さんからの遺伝じゃろうか,そのようなことには全く無頓着なのじゃ。おそらく旦那のお袋さんが何らかの贈り物はしておったんじゃろうけど・・・。

 じゃが,2月12日の春さんの誕生日は覚えていて,毎年ケーキを買って帰ったらしい。年に1度だけのことじゃからのお。春さんの方は,何かにかこつけて近くのお寿司屋さんからよくちらし寿司を取ってくれた。実は旦那は人参以上にエビやイカなどの海のものが苦手であった。じゃけども,最初の時に春さんにそのことを言えずに我慢してちらし寿司を全部食べてしまったのじゃ。旦那はちらし寿司が大好きということになった・・・。

 この続きはまたの機会に・・・。じゃ・・・。