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2018年3月21日

  • 2018年03月21日(水)

    3月21日(水)春分の日,そしてバッハの生まれた日・・・

     3月21日(水)春分の日,バッハ Johann Seabstian Bach (1685-1750) の生まれた日です。バッハ一族は大変な音楽一家で,バッハという名の音楽家はバッハの息子たちを含めて数え切れないほどいます。もちろん,今日は大バッハ,ヨハン・セバスチャン・バッハの誕生日です。バッハの作品を整理したBWV(Bach-Werke-Verzeichnis バッハ作品目録)では1000を越える番号までありますので,ベートーヴェン以降では考えられないような数多くの作品を残しています。一つには,ある程度決まったパターンというものがあり,それに合わせて作曲していけば作品が完成するというやり方なので,ベートーヴェンほどには一つ一つの作曲に思い悩む必要はなかったということもあります。しかしながら,慌てて付け加えれば,だからと言って,バッハの一つ一つの作品が軽いものかと言えば,決してそのようなことはなく,バッハの天才的な創意が働いています。当時無数にいた作曲家たちの中で,バッハが燦然と輝いているところからもバッハがずば抜けた大作曲家であることが頷けます。1曲20分前後のカンタータと呼ばれる合唱と独唱を伴う作品を200曲以上残していますが,駄作と呼べるようなものは1つもありませんし,ストラヴィンスキーがヴィヴァルディのことを「600回も同じ協奏曲を作り直した」などと揶揄したような同工異曲が並んでいるわけでもありません。その証拠にカンタータ全集と呼ばれるものが幾つも出ています。ヴィヴァルディの協奏曲は確かに同じ作品ではないかと思われるような作品がありますが,それでも「四季」があれば十分ということにはなりません。ストラヴィンスキーが言っていることはある程度真実もあるように思われますが,やはり誇張が過ぎると言うべきでしょう。バロックの時代は,演奏会の中心は教会にあり,次から次に新しい作品を演奏しなければならない必要性から,ある程度のパターンがあるのは仕方がないのです。実は,バッハのカンタータなどの宗教音楽では,時々別の作品で使われた音楽が利用されていたりします。それでもバッハの作品の価値は些かも減じることはなく,むしろバッハの作曲方法や作曲された時期を知るヒントにもなり,さらには作品に深みをもたらしている印象すらあります。ブランデンブルク協奏曲や管弦楽組曲第2番や第3番が一般的には有名で親しみやすいと思われますが,フランス組曲やイギリス組曲,パルティータ集,平均律クラヴィーア曲集などの鍵盤音楽,そして無伴奏ヴァイオリン・ソナタと無伴奏チェロ組曲など挙げれば切りがないほど傑作の森は続きます。でも,深い森を奥まで進むと,カンタータ集やマタイ受難曲,ヨハネ受難曲などの息を呑むような見事な宗教音楽が咲き誇っています。カンタータ第140番や第147番は比較的森の浅いところに位置しているかも知れません。ちなみに,バッハ Bach はドイツ語で「小川」という意味のようです。もちろん我らがバッハは見事な大河であり,大洋であると言えるでしょう。バッハの深い森に足を踏み入れ,広大な海に漕ぎ出でてみてください。

     今日はまた和泉式部忌でもあるのだそうです。3月18日を忌日として精霊の日としたり,6月に和泉式部の命日のための法要を行うお寺もあるようですから,要するに生没年不詳ということで,あちこちで好き勝手に(?)解釈しているのでしょう。でも,多分この日3月21日が一番大きな行事が行われる日なのかも知れません。

     『老犬コロの繰り言その88』です。ローソンの360円もするカツサンドが好きで,時折昼食に食べるのですが,さすがに2個入りを両方とも食べきることができずに,先日自宅に持ち帰りました。とっくに賞味期限は過ぎていたので,家人が老犬にやろうとして台所に置いていたところ,同居している家人の両親が食べてしまわれました。賞味期限切れを心配して家人がどこも具合は悪くないか義父に尋ねると,「コロには言ってなかったんだろ?じゃあ大丈夫だ。」という答えが返ってきました。確かに,老犬にはカツサンドのこと話してなかったけど・・・。次の週,また老犬にカツサンドの残りを持ち帰りました・・・。老犬は自分のカツサンドを食べられてしまったことなど気づいていなかったようですけど・・・。

     
    老犬コロの繰り言その88
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     旦那は視察に出かけるとき,相変わらず文庫本をポケットに入れるか,手に持っておる。桜公園に達しない限りは,その本が紐解かれることはないのじゃ。以前よりは,桜公園まで歩くことは増えてきたのじゃが,それでも毎回たどり着くわけではない。旦那が気の毒に思えることもあるが,仕方がないのじゃ。寄る年波には勝てないということじゃ。わしの気紛れに付き合ってもらうしかない。修学旅行前にみやまコンセールで「吾輩は猫である」を紛失した旦那は,代わりに「色彩を持たない多崎つくると,彼の巡礼の年」を修学旅行に持っていきよったようじゃ。奥様が途中まで読んで,棚に置いていたやつじゃ。村上春樹はすいすい読めるものじゃから,修学旅行3日目には本屋に立ち寄り,漱石の「道草」に取り掛かることにしたようじゃ。立ち寄った本屋に「吾輩は猫である」がなかったのじゃ。ストーリーらしきもののない漱石の日常を綴ったような作品・・・。お金の貸し借りなど世知辛い世の中が描かれておったらしい。そして,「吾輩は猫である」を再度買い直し,名もなき猫の無様な最期まで読み通したのじゃ。人間の世界には図書館というものがあり,ただで本が借りられるということじゃ。実際旦那が勤務している学校にも図書館はあるようじゃが,この男,夥しい数のCDを見ても分かるように収集癖が半端ではないのじゃ。一度読んだ本を棚に置いておいて,いつかまた読もうと思うらしい。じゃが,殆ど読み直したものなどないのじゃ。ただ並べておくのが好きなのじゃ。

     「吾輩は猫である」が済むと,今度は以前気紛れに購入していた「関ヶ原」を読み始めたのじゃ。旦那はそもそも歴史物はそれほど好きではない。じゃが,以前こちらも気紛れに読んだ「坂の上の雲」での司馬遼太郎の博学ぶりに舌を巻いたようじゃ。「関ヶ原」では家康も三成もどちらも邪悪に描かれておるのじゃ。権謀術数を駆使する天下争いの醜さ,どちらかと言えば,秀吉への忠誠を重んじる三成の悲劇の方が力が入っているか・・・。考えて見れば,今日の世界も400年前のその当時と余り変わらないのではなかろうか。覇権争いは人間に課した神の呪いなのかも知れないのお。おっと,また神が出て来おった。全ての人間が上手に妥協して平和に生きていくなどということは,難しいのかも知れんのお。そうなれば,そうなったでまた面白みのない,つまらない世の中になるっていうわけじゃな。もう,勝手にしろ。わしの知ったことじゃない。余り,そうそうわしに無理難題をふっかけないでくれ。本など読むから,そういうことになるのじゃ。のほほんと日向ぼっこでもしてたらいいんじゃ。おおい,旦那,わしのおやつはまだかのお・・・。

     この続きはまたの機会に・・・。じゃ・・・。

2018年3月20日

  • 2018年03月20日(火)

    3月20日(火)2G調理実習?,そして生徒会後期常任委員会・・・

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     3月20日(火)曇り空が続いておりますが,午後になり2年生普通科は食物実習室に集まっています。ホットケーキをみんなで作っています。もうすぐ2年生も終わりですが,その区切りでしょうか。でもクラス替えはないのですけど・・・。家庭科の川村先生が指導されています。国語科の宮野先生はただうろうろされています。生徒たちは,男子も女子も何だか楽しそうです。

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     放課後になり,生徒会後期常任委員会が始まりました。各委員会がそれぞれの活動報告を行い,反省と来年度への引き継ぎ事項を出し合っています。生徒会執行部は来年度の生徒会スローガンを話し合いました。全校生徒に呼びかけて,集まったものから,4つの案に絞り,さらにそこから一つに決定したようです。Our future starts from here. どこかで聞いたような言葉ですね。Our story begins here. 昨年度の学校スローガンだ。でも,未来が始まるんです。story は過去の出来事のような響きがありますが,future というのは文字通り未来志向ですね。さあ,30年度が始まります。生徒会はすでに来年度を見据えています。福山高校の新たな歴史が始まります。

  • 2018年03月20日(火)

    3月19日(月)生徒会ブログNo.8

     3月19日(月)放課後,生徒会書記の2年普通科唐鎌崇寬君(輝北中出身)が生徒会ブログを持ってきました。金曜日の「仕事フェア・進路ガイダンス」からのようです。

    第8回福山高校生徒会ブログ

     3月16日(金)に鹿児島県民交流センターで行われた「仕事フェア・進路ガイダンス」は朝から曇り空でしたが,たくさんの業種を体験し,自分の将来について考えるいい機会になりました。体験内容としては公務員・事務,販売,医療秘書などがあり,専門学校の先生の話を聞いたりすることができました。仕事フェアの感想を1年商業科の平尾世那さん(国分中出身)に聞いてみました。

     Q,仕事フェアはどのようなフロアに行き,何をしましたか?

     A,「大学に行きたいのでプログラムに関するところに行きました。ゲーム体験が楽しかったです。今回の体験を将来に生かせるようにしたいです。」と自信満々に発言しました!!

     次に,4月からは進級が待っています。平尾さんに新学期に向けどのようなことを頑張りたいか聞いてみました。

     「来年は新入生が入ってくるので頑張ってサッカー部に入部させたい。全国大会に向け試合を1勝ずつ勝ち取っていきたい。」と真剣な表情で話してくれました。

     (執筆者: 2G 唐鎌  1C 花森)

2018年3月19日

  • 2018年03月19日(月)

    3月19日(月)夢プラン全体発表会

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     3月19日(月)朝から曇り空で幾分雨模様ではありますが,比較的穏やかな朝を迎えています。牧之原ではまだのようですが,鹿児島県でも桜が開花して,いよいよ春本番を迎えようとしています。福山高校の中庭では一段と雀たちが勢いを増しています。住宅街の木立や学校裏の森の方からは,鶯の歌声も聞こえてきます。心なしか Aujourd'hui (オージュルドウィ) と聞こえます。肝属の鶯も牧之原の鶯もかなり上達してきましたが,まだ最後の余韻が乏しいのです。もうしばらくしたら,見事なエコーを聞かせてくれるはずです。今週の福山高校職員の週間目標は,「早寝して しっかり睡眠 しっかり仕事」です。送別会のシーズンになって来ました。つい遅くまで夜更かしして,辛い朝を迎えてしまいがちです。早めに寝て,十分な睡眠時間を確保して,しっかりした仕事を行いたいということです。十分な睡眠時間を確保する,それも私たちの,教師に限らず,立派な仕事だと思います。「早寝して しっかり睡眠 しっかり仕事」,福山高校全職員,今週はこの言葉を胸に,確かな仕事をしてまいります。

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     6時間目,1,2年生の夢プラン全体発表会が行われました。1年生は高齢者福祉施設,障害者福祉施設で体験してきたことを,2年生は職場体験で勉強したことをそれぞれ発表してくれました。それぞれの体験を通して学んだことは,いずれも,人と人とのコミュニケーションの大切さに通じるように思われます。おそらくそれが社会で生きていくということなのでしょう。我々は一人で生きていくことはできません。必ず他の誰かと関わりを持ち,他の多くの人たちのお陰で生きているわけです。生徒たちは非常に大切なことを総合的な学習「夢プラン」を通して学んだようです。それが行く行くは生徒たちの人生に輝きをもたらしてくれることでしょう。

     午後6時より,福山公民館2階大会議室におきまして,第27回霧島市・県立福山高校支援活性化対策協議会が開かれました。福山高校の活性化を地域の皆さんや霧島市の方々が応援してくださるものです。中学生の減少は如何ともしがたいものがありますが,そんな中で地域に福山高校を残したいという皆さんが一生懸命知恵を出して支援してくださっております。お陰様で,この3年間は定員割れは変わりませんが,志願者は若干増えてきています。ありがたいことです。福山高校は地域の期待に答える教育活動の充実をこれからも図ってまいります。

2018年3月18日

  • 2018年03月18日(日)

    3月18日(日)精霊の日・・・

     3月18日(日)は精霊の日なんだそうです。柿本人麻呂,和泉式部,小野小町の3人の忌日がこの日であると伝えられているからということです。それでいて,3人とも生没年不詳と言いますから,訳が分かりません。当然そうでしょう,1000年以上前の人たちですから。3人とも有名な歌人ですが,百人一首にいずれもよく知られた和歌が選ばれています。柿本人麻呂の「あしびきの 山鳥の尾の しだり尾の ながながし夜を ひとりかも寝む」の「の」の連発はもちろん意図的なものでしょうが,まずい文と見せかけておいて,それを逆手に取った味わい深い歌です。小野小町の「花の色は うつりにけりな いたづらに わが身よにふる ながめせしまに」は流れるような言葉の美しさが特徴で文句なしの名歌でしょう。人生の機微を感じさせる「ばらの騎士」を連想させるような深みがあると思います。和泉式部の「あらざらむ この世のほかの 思ひ出に いまひとたびの あふこともがな」は,魔性の女和泉式部の本領を発揮した情熱的な歌と言えるのではないでしょうか。でも,どうして精霊なのかな・・・。1000年も経てば,みんな精霊か・・・。いや,気高い精神が備わっていたからか・・・。

     『老犬コロの繰り言その87』です。老犬は4月23日生まれの14歳ですから,1か月後には15歳になります。人間ならば,中学3年生です。将棋の藤井6段(!)よりは1学年下で,卓球の張本選手とは同級生(?),正確には老犬の方が2か月ほど年長(月長?)のようです。老犬もそれなりに愛らしいところはありますが,やはり人間は凄いですね・・・。

     
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     おいおいおい!なんちゅう格好をさせるんじゃ!ちょっと気温が下がったら,爺さんと来たら,無理矢理ジャケットを着せやがるんじゃ。ダンゴムシにしか見えねえじゃねえか。アルマジロってのもあるな・・・。うっかり間抜けな旦那はこのまま視察に行かせようとしやがるんじゃ。脱がしてくれよ。歩きにくいことこの上ないが,まずは見てくれがひどいじゃろ。人(犬?)を何だと思ってやがるんじゃ!

     じゃが,旦那にはこのような気遣いは思いつかないんじゃ。時折面白がって,おかしな格好をさせることはあるが・・・。じゃから,爺さんたちの気遣いには感謝はしとるんじゃ。わしは知性ある犬じゃから,それぐらいの心遣いは理解できるんじゃ。まあ,「犬」であるかどうかは,ちと疑いがないわけでないが,人間がそう呼んどるとしたら,それに合わせてあげよう。それくらいの心の広さもわしは身に付けておる。じゃが,やはりこの格好は何とかならんかのう。

     藤井某(なにがし)とかいう中学生か何かが,将棋の世界で6段になったって?この前4段だったのが,全棋士出場の棋戦で優勝したと言うのかい。卓球の世界では張本某(なにがし)という中学生が卓球の日本チャンピオンになったとしばらく前に大騒ぎしておったなあ。将棋も卓球も遊びじゃないのかい?そんなに大騒ぎすることもなかろうに。平昌オリンピック,パラリンピックでもフリースタイルスキーとかいう訳の分からない,殆ど遊んでいるとしか思えない新種目がたくさんあるそうじゃないかい。人間は遊ぶのが好きじゃのお。何?スポーツはそもそも遊びから始まったものなんだって?play baseball って言うのかい。play chess じゃから,将棋ももちろん遊びじゃ。遊びの世界が大きな意味を持つのが人間の世界ということか・・・。じゃが,遊びということに関しては,わしらの方が上じゃな。1日中遊んでいるようなもんじゃ。視察以外はわしの生活は全部遊びじゃ。年取って,裏山に狩りに行くことはなくなったが,わしの生活の大半が遊びであることに変わりはない。人間みたいにそこにつまらないルールを作って,競技力を争うようなそんな馬鹿なことはしない。勝った,負けたなどということは,わしらの世界にはないのじゃ。勝ち負けがあるとしたら,それは生死を懸けた戦いじゃ。じゃが,わしのように高い知性を身に付けてしまうと,もうそんな馬鹿なこともしない。勝ち負けを争って,一喜一憂しておる程度では,まだまだ修行が足りないということじゃ。金メダルがいくつになっただって?つまらないことに人間は拘泥しすぎるんじゃ。じゃが,自分を高めようと目標を決めて努力するっていうことは大切じゃろうな。ま,せいぜい地球という小さなお椀の中で汗と涙に暮れることじゃな・・・。こちらはちと高みの見物とやらをさせて貰うよ・・・。

     この続きはまたの機会に・・・。じゃ・・・。

2018年3月17日

  • 2018年03月17日(土)

    3月17日(土)ショパン,ピアニスト・デビューの日・・・

     3月17日(土)は,1830年ショパン Frédéric François Chopin (1810-49)  がワルシャワでピアニスト・デビューした日だそうです。この後,ショパンはポーランドの期待を一身に受けてパリへ進出します。そして,パリに着いてからロシアに対して民衆が蜂起し,鎮圧されワルシャワが陥落するという報を受けます。民衆の蜂起に賛同してワルシャワに戻る友人もいましたが,ショパンは故郷のポーランドへの後ろ髪を引かれる思いを抱きながら,パリでピアニストして,そして作曲家として身を立てていきます。ショパンは39歳で亡くなったこともあり,再びポーランドの地に足を踏み入れることは叶いませんでした。もちろん終生ポーランドのことを忘れることはなく,ポロネーズやマズルカなど,祖国ポーランドの舞曲に由来する作品を数多く残しています。ショパンは当時のヨーロッパの中心都市とも言うべきロンドンへ,そして新世界アメリカへ移ろうとしたこともありますが,幸いにしてそれは思いとどまりました。何故幸いかと言えば,ショパンがチョピンになった可能性が高いからです。チョピンではちょっとですね・・・。今日はまた鹿児島交通枕崎線(伊集院-枕崎間)が1984年廃線になった日のようです。大隅半島の肝付町出身なものですから,そんな鉄道があったということは全く知りませんでした。鉄道の跡らしきものは見かけたことがあるように思いますが,旧国鉄の線路なのかなぐらいにしか考えておりませんでした。南薩線として親しまれていたそうです。ごく最近(?)まで走っていたのですね・・・。(^_^;)

     『老犬コロの繰り言その86』です。先日老犬と散歩に出かけたときのことです。老犬は自分の判断で桜公園まで歩いて行きます。ひとしきり桜公園の中を歩き回った後で,老犬はいつものように帰路に就こうとします。ところが,突然私はお墓参りに行くことを思いつき,散歩コースを無理矢理変更することにしました。老犬は渋々付いてきますが,散歩の距離がいつもよりも数百メートル長くなりました。お墓で線香を点けている時,ふと老犬を振り返ると,老犬は疲れ果てたように(実際疲れ果てていたのでしょう)石壁に頭をくっつけて身体を預けています。歩くよりもじっと立っているのが辛いようです。散歩の道のりが長すぎたかなと少し反省させられました。

     
    老犬コロの繰り言その86
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     若い女性にはちっとも持てなかった旦那じゃったが,お年寄りの受けはよかったのじゃ。と言っても,旦那は何事にもよく気が付いて,率先して親切なことをするというタイプではないのじゃ。どちらかと言えば,何もしない,自分からは動かない,良く言えば人を出し抜かないという変わった美意識の持ち主なのじゃ。今でも自分が乗る車すら洗ったことがないのじゃ。時折奥様の父上,つまり爺さんが旦那の車を洗っておるようじゃが,旦那はそれに気が付いても特に何も言わんのじゃ。時折,「すみません。」と声を掛けることはあるようじゃが,何がすみませんじゃ。すまないのであれば,自分から動けよとわしは言いたい。ここでも,何もしない美意識,あるいは美学と言った方がいいか,そういうものが働いておるのじゃ。奥様も旦那の怠け者ぶりには完全に匙を投げている様子じゃが,旦那は「一度車を洗ったことがある。」ともう5年も10年も前のことを,しかもたった1回だけのことを鬼の首を取ったかのような,いかにも大きな手柄を立てたかのような物言いをするのじゃ。洗濯物が干してあるときに,空から雨が落ちてきても,「雨か・・・。」とは思っても,自分から洗濯物を取り入れようとはしないのじゃ。爺さんと婆さんが慌てて動き出すのを見てから,ようやくお手伝いの真似事みたいなことをする・・・。男は落ち着いて黙ったままじっとして動かないのが,薩摩の倣いじゃとでも思っておるとしたら,とんだ勘違いじゃ。旦那は「西郷どん」も見なければ,亭主関白というタイプでもないから,単に考えが浅く,物臭なだけなのじゃ。そう言えば,自分の髭剃りも掃除しないから,いつも奥様に怒られておるのじゃ。「あなたは電気髭剃りのあなたの汚い髭は自然になくなると思っているのでしょう。」とか「誰かがあなたの髭剃りを掃除してくれているということに気が付かないの?」と言われておる。自分は動かなくても,周りが動いてくれるから,それでよしと思っておるのじゃ。誰も動かなければ,動くんだけどなとごろごろしながら考えておるのじゃろうが,動いた試しはないし,1回動いたら最後そのことをいつまでも恩着せがましく主張するのじゃ。あ~あ,わしのご主人様がこんな奴だなんて,ちと恥ずかしいのお。いや,ご主人様ではなかった。ただのダチじゃ。わしにはたまにおやつを上げて媚びを売ってくるから,まあわしにすれば可愛いところもあるのじゃが・・・。

     そんな旦那が春さんにはあんなに可愛がって貰っていたというのはどういうことじゃろうか。一つ言えるのは,旦那は元々小心者じゃから,人に嫌なこと,不愉快なことを言わないし,意地悪もしないということじゃ。じゃから,人に相手にされないことはあっても,積極的に嫌われることはない。それが,唯一の長所じゃろ。教師になってからは別みたいじゃが・・・。実直な親父さんの血を引いて,生徒に完璧な行いを求め過ぎて,嫌われたこともあったようじゃ。所詮旦那は自身へたれじゃから,教師の器ではないのじゃ。一度くらい苦沙弥先生みたいに生徒たちと一大戦争を巻き起こしてみろってんだ。まあ,動かんわなあ,この旦那は・・・。

     この続きはまたの機会に・・・。じゃ・・・。

2018年3月16日

  • 2018年03月16日(金)

    3月16日(金)仕事フェア・進学ガイダンス

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     3月16日(金)朝からあいにくの雨です。1,2年生は全員鹿児島県民交流センターで行われる「しごとフェア・進学ガイダンス」に朝から出発して行きました。あらあら,雨が降っているのに傘も差さずにバスに向かう豪傑もいます。しっかり勉強して来るんだよ!

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     午後3時30分前に,バスが学校へ戻って来ました。生徒たちは,疲れた様子は見せず,満足げな表情で帰って来ました。自分の将来の職業選択について,何らかのヒントが得られたのかも知れません。新年度へ向けて,さらに前向きに取り組んでいくことでしょう。

2018年3月15日

  • 2018年03月15日(木)

    3月15日(木)2年商業科保育園訪問,そして学校保健委員会

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     3月15日(木)朝から2年商業科は保育園訪問です。一昨日の2年普通科同様家庭総合及び生活デザインの授業の一環です。この日も本の読み聞かせを行ったり,運動場を駆け回ったり,生徒たちは園児の皆さんと有意義な時間を過ごしたようです。日頃の学校生活とは異なり,子どもたちのために働くという素敵な経験をしたと思われます。2日間にわたり,牧之原認定保育園の皆さん,お世話になりました。ありがとうございました。

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     16:00より会議室で学校保健委員会が始まりました。学校薬剤師の山形先生にもご出席いただき,PTA保護者代表,生徒保健委員会,職員代表が参加して,1年間の保健指導や体育指導,環境衛生等を振り返ります。生徒保健委員会の代表もこの1年間の活動報告をしっかりと行ってくれました。全体的には,インフルエンザ等の大きな流行もなく良かったが,幾分欠席日数が多いのが気になるということのようです。最後に山形先生から,スマホ依存の問題についてお話がありました。スマホやネットの中毒になると,ゲーム症・障害として正式に病気として扱われるようになるのだそうです。健康面から学校生活を振り返るいい機会となりました。山形先生,そしてご出席いただいた保護者の皆様,ありがとうございました。

     

  • 2018年03月15日(木)

    3月14日(水)第一次入学者選抜合格者発表,そして合格者集合

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     3月14日(水)11:00,第一次入学者選抜の合格者発表が行われました。貼り出したばかりの時間帯には,受験生や保護者の姿は見えなかったのですが,しばらくすると少しずつ親子連れの方々がぽつぽつおいでになります。13:00から合格者集合が予定されていますし,市街地からかなり距離もありますので,大部分の方々は合格者集合の時間帯に確認に見えられるのだろうと思われます。合格された受験生の皆さん,そして保護者の皆様方,おめでとうございます。なお,第二次入学者選抜の出願受付は19日(月)から20日(火)正午までとなっております。第二次入学者選抜は22日(木)に行われます。

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     4時間目,数学科の杉田先生が1年商業科で数学の公開授業を行われました。必要条件,十分条件のところで,遠い昔高校時代教わった記憶のある,少しややこしいところです。杉田先生は,冒頭で「杉田=イケメン」は正しいかという問題を生徒に投げかけられます。生徒はいきなり杉田先生の世界に引き込まれていきます。生徒たちからは正しいの正しくないの様々な意見が出ます。「杉田=イケメン」は残念ながらみんなが認める真実ではないから,こういうのは「偽」であり命題ではないと説明されます。誰もが認める客観的に見て正しいものを「真」と言い,それこそが命題であるということなのだそうです。「x=2 ⇒ x²=4」は左の条件は右の条件を満たすから命題として成立し,「x=2 は x²=4 であるための十分条件である」ということです。逆に右の条件(x=2 または -2 )は左の条件を満たさないので命題として成立しないので必要条件ではない・・・。「x=y ⇔ x+2=y+2」は左右どちらから見ても,当てはまる,つまり全く同じことを言っているので必要十分条件・・・。頭が痛くなりそうですが,演習を繰り返しながら,そして生徒たち同士教え合いながら理解を深めていきます。杉田先生らしい,ユーモアたっぷりのくつろいだ,それでいて生徒たちの関心を惹き付ける巧みな授業でした。

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     12時30分ころになると,新入生と保護者の皆さんがぞくぞくと集まって来られます。合格者発表の張りだしの前では,立ち止まって写真撮影が行われます。笑顔いっぱいの親子の微笑ましい風景です。13時になり体育館で合格者集合の説明が始まりました。入学手続きのこと,選択科目や制服や教科書の販売のことなど,1時間以上の長い説明会になりました。説明会が終わると,今度は制服や体育服等の採寸や教科書販売が行われました。新入生の皆さん,保護者の皆様,本日は長い時間にわたりましてお疲れ様でした。4月4日の入学予定者集合,そして4月9日の入学式,お待ちしております。

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2018年3月13日

  • 2018年03月13日(火)

    3月13日(火)2年普通科保育園訪問

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     3月13日(火)1週間ぶりに生徒たちが登校して来ました。自宅学習期間を終えて,晴れ晴れとした表情で登校して来ます。玄関前では,いつものように先生方が出迎えておられます。一人一人声を掛けると,はにかみながらも笑顔で挨拶を返してくれます。中には自分から元気よく挨拶をしてくれる人もいます。学年末を迎えて,今年度も残り1週間余りになりました。新3年生,新2年生へ向けて動き出していきます。

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     2年普通科は朝から保育園訪問です。牧之原認定保育園へ足を運び,午前中園児の皆さんと遊んだり,世話をしたりして,子どもと触れ合うことの大切さを学びます。家庭科の家庭総合と生活デザインの授業の一環です。絵本の読み聞かせを行ったり野山を歩いたり,広場で駆けずり回ったり,園児と触れ合うことによって,生徒たちは人の役に立つことの喜びも学んだことだろうと思います。昼過ぎに学校へ帰ってきた生徒たちは皆幾分疲労感は窺えますが,満足げな表情です。明後日は2年商業科が保育園訪問を行う予定です。牧之原認定保育園の皆さん,本日はありがとうございました。また,明後日お世話になります。

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2018年3月12日

  • 2018年03月12日(月)

    3月12日(月)福山の 街からなくなれ 交通違反

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     3月12日(月)今週は比較的暖かくなる予報が出ていましたが,さすがに朝は幾分肌寒さを感じます。でも,日中は20度くらいまで上がるのだそうです。桜の開花はまだまだのようですが,春の足音がちょっぴり駆け足になってきたような気がします。「福山の 街からなくなれ 交通違反」。今週の福山高校職員の週間目標です。朝夕の通勤,ゆとりを持って車を走らせたいものです。降雪などで道路の凍結があると,遠くから救急車やパトカーの音が聞こえてきます。心に余裕を持って,ハンドルを握ることが大切です。仕事もプライベートも心の余裕が大切でしょう。「福山の 街からなくなれ 交通違反」,今週はこの言葉を胸に,福山高校全職員,ゆとりを持って仕事に励んでいきたいと思います。

2018年3月11日

  • 2018年03月11日(日)

    3月11日(日)東北大震災から7年になります・・・

     3月11日(日)東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)から7年目を迎えます。2011年の3月11日の昼過ぎ,志布志高校の英語科職員室で8月にスコットランドからやって来た1年目のALTが,「大きな地震が起きている・・・。」と呟きます。「日本ではよくあることなんだよ。」と,震度3,4レベルの地震だろうと思い,また日本に来ていろいろ不安な思いをしているALTを心配させないようにと考えて,私はそう言ったのでした。1995年の阪神大震災から16年が経っていましたが,そんな短い周期では大地震は起きないだろうという浅はかな素人考えがあったのです。高校入試の処理の最中で忙しかったということもあります。ところが,夕方になり,事の重大さを知り愕然としてしまいます。そのALTは8月初めに志布志へやって来たとき,松林の蝉の大音量の歓迎を受けます。彼女は「これは何?」と怯えます。北国のスコットランドには,彼女によると,蝉はいないのだそうです。志布志高校のすぐ隣の松林のそばの通称「チロリン村」と呼ばれる1戸建て住宅に,4軒が点在する所の1つに住むことになったのが不運だったのかも知れません。翌日学校へやって来た彼女は,腕のあちこちピンク色に腫らしています。どうやら白人の彼女の白い肌を忌々しい蚊たちが襲撃したようです。急いで彼女を近くの薬局に連れて行き,薬と mosquito killer (蚊取り器)を購入させました。mosquito killer は1個でいいと言うのに,彼女は3部屋あるから3つ買うと言って譲りません。1個のmosquito killer を自分が移動するときに持ち運べばいいじゃないかと言うのですが,彼女は家中の蚊を絶滅に追い込みたかったのかも知れません。古い住宅なので,おまけにすぐ隣が松林なので,次から次に新たな蚊の軍隊が押し寄せてくる環境であったのですが・・・。彼女は3つ購入してにんまりしています。mosquito killer が彼女には珍しく興味津々だったのでしょう。それからも彼女は,ゴキブリやムカデ,ナメクジなどの日本の恐るべき害虫に悩まされたのかも知れません。彼女は1年で日本を去ることを決意し,契約の延長はしませんでした。ところが,その彼女が7月末に契約が切れる間際には志布志に残りたいという気持ちを漏らします。しかしながら,すでに次のALTが来ることになっていたので,彼女の契約は切れてしまいます。彼女は結局スコットランドには帰らずに,震災のあった福島へ行くことにします。自分の故郷と似た気候に何らかのシンパシー(共感)があったのかも知れません。その後彼女がどうなったのか,詳しいことは聞いておりませんが,元気でいてくれればいいと思います。ひょっとしたら今も福島のどこかで震災復興のお手伝いをしているのかも知れません。2011年3月11日。私たちはこの日を忘れてはなりません。7年経って未だに東北の地に足を踏み入れていない自分に対して,情けない思いもあります。東北大震災とスコットランドからやって来たALT,切り離して考えることはできません・・・。

     『老犬コロの繰り言その85』です。7年前老犬はまだ8歳になる直前で,十分に若く男盛り真っ只中だったろうと思います。その頃は毎日肝付の自宅から通勤していたので,朝夕毎日顔を合わせていました。散歩の方は平日はさすがに難しく大抵土日朝夕のどちらか1回きりでした。なので,散歩の回数そのものは現在よりも少ないということになります。庭の中をいつも駆けずり回ったり,裏山へ駆け上がったりしていましたので,運動量は現在よりはるかに多かったろうと思われますが・・・。

     
    老犬コロの繰り言その85
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     垣内春さん(1900-1985)は旦那が大学を卒業した年の6月2日亡くなってしまわれた。旦那が鹿児島へ帰ってから2か月ほどしか経っておらんかった。旦那が大学4年生の途中から,春さんの所には旦那の6歳年上の兄も転がり込んできていた。訃報はその兄から聞いたものであったのじゃ。そんなに悪かったんだ,旦那は今さらのように驚き,そして泣いた。すぐに甲陽園へ駆けつけたかった。じゃが,仕事の関係で週末を待たざるを得なかったのじゃ。土曜日の午後大阪へ飛び,春さんの墓前に花を手向け,線香を上げた。涙が止まらなかった。大学4年生の後半自分のことばかり考えて,春さんにきちんと向き合ってあげなかったことを後悔したのじゃ。春さんの息子さんの所の仏壇にも手を合わせに行った。ひょっとしたらこちらが先だったかも知れない。ここでも旦那は泣いた。旦那の兄は別として,春さんにとって旦那が殆ど最後の下宿人であった。年を取ってこられたこともあり,一際可愛がってくださっていたことを息子さんの奥様からも聞いた。旦那は自分の人生にとって大切な人を一人失った。じゃが,旦那の心には春さんとの掛け替えのない暖かい思い出が残されておるのじゃ。旦那は幸せとも言えるじゃろ・・・。

     そう言えば,先程仏壇と記したが,春さんはカトリックのはずじゃ。じゃのに,春さんの息子さんの家には仏壇が置かれ,お墓も通常のお墓で線香を供えるようになっておったと旦那は記憶しておる。宗教ということに対して大らかな日本的な習わしであろうか・・・。それから後も旦那は2,3回墓参りをしておるが,そのたびに広大な墓地の入口で花と線香を買い,垣内家の墓まで多分数百メートル歩いたのじゃ。春さんだけカトリックで,垣内家自体は仏教だったのかも知れないのお。旦那はそういうことも余り考えずに墓参りしておったようじゃ。この神をも怖れぬ不信心者めが!わしらもそうじゃけど・・・。旦那は自分の両親の仏壇にも殆ど線香を上げたことがないくせに,よくもまあ春さんの仏壇には線香を上げられたものじゃ。まあ,1度だけじゃけど・・・。みんながやるからやるぐらいの意識しかないんじゃ。じゃが,春さんに対する思いは本当じゃろう。旦那が亡くなったら,わしが旦那のお墓に線香を上げてやるよ。南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏・・・。「吾輩は猫である」の名もなき猫は,ビールを飲み過ぎて壷か何かに落っこちて,わずか2歳で死んでしもうた。奴は,ちと人間の世界に首を突っ込みすぎたんじゃ。旦那との付き合いもほどほどにしないといかんな・・・。

     この続きはまたの機会に・・・。じゃ・・・。

2018年3月10日

  • 2018年03月10日(土)

    3月10日(土)ぽかぽか陽気になってきました・・・

     3月10日(土)鶯がかなり上手に鳴くようになってきました。それにしても,この鶯は昨年の5月,6月に鳴いていた鶯と同じ鶯なのでしょうか。そうであれば,もう少し上手に鳴いてもいいはずです。冬の間声を出していなかったので,まだまだ本調子ではないということでしょうか。かつてジャイアンツの松井選手が春のキャンプが始まったばかりの頃は,140キロのボールが打てないと言っていました。ところが,4月の開幕を迎える時には,150キロのボールにも対応できるようになっているのです。鶯の喉の調子もそのようなものなのでしょうか。あるいは,今年生まれたばかりの,まだ嘴の黄色い鶯なのでしょうか。さすがにヒヨコということはないか・・・。少しずつ鶯の囀りは美しくなっていますが,あのうっとりするような歌声まではもう少し時間がかかりそうです。

     『老犬コロの繰り言その84』です。老犬の行動範囲はかなり狭くなっていますが,散歩は以前のように桜公園まで歩くことも多くなりました。それでも,いろいろ迷った挙句,桜公園の300メートルほど手前で踵を返すことも少なくありません。体調が比較的良くなってきているのは確かでしょうが・・・。朝などは朝食よりも散歩が優先のようで,こちらの姿を見ると,まず駆けて行こうとします。

     
    老犬コロの繰り言その84
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     1984年の11月に入ってからのことじゃったと言う。旦那の所に,つまり春さんの家に鹿児島県教育委員会からの通知が届いたのじゃ。教員採用試験の結果じゃ。春さんは旦那の合格を朝夕ずっと神様にお祈りをされておったそうじゃ。旦那は余り自信がなかった。先に郵便受けの中の通知に気付いた旦那は,その通知を握りしめたまま夙川の川原まで歩いたんじゃ。その場で開いて,春さんにすぐに見せる勇気はなかったのじゃ。どうせだめだろうという憂鬱な気持ちを胸に抱きながら,夙川の畔を歩いたのじゃ。いつものようにひっそりと静まり返った所にベンチを見つけ腰を下ろした。通知を開くと,採用の旨が記されておった。旦那は合格した喜びよりも春さんに喜んで貰えるというほっとした気持ちの方が強かったのじゃ。旦那には信じられなかった。仕送りの一切ない学生生活でアルバイトに明け暮れたために,十分な勉強をしていないと感じておったのじゃ。友人たちも旦那のことを合格は無理だろうと話しておったようじゃ。じゃが,春さんの祈りは通じたのじゃ。旦那が教員採用試験に合格できたのは,春さんのお陰じゃったのじゃ。旦那の実力で合格できるはずなどなかったのじゃ。お陰で碌でもない教師が誕生することになったのではなかろうか。神の判断は正しかったのじゃろうか。ま,わしは神などちっとも信じてはおらんが。 

     春さんはそれはそれは心から喜んでくださったようじゃ。じゃが,一方で旦那が春さんの元を去って行くのを寂しく思っておられたようじゃ。どうせなら,神戸か兵庫県で教師になってくれれば良かったのに・・・。旦那は,教師をするなら鹿児島と決めておったようじゃ。と言うより,年老いていく両親のために鹿児島に帰ろうと思ったのじゃ。鹿児島に帰るには,教師になるのが一番手っ取り早かったということか・・・。いいのだろうか,それで・・・。翌年1985年の3月27日のことじゃったろうか。旦那の大学の卒業式が25日でその翌々日旦那は西宮甲陽園を去り,鹿児島へ帰って行った。春さんがとても寂しそうにしておられ,その時の顔が旦那には忘れられない。春さんの寂しそうに手を振る姿が今でも目に焼き付いておる。旦那は夏休みに8月にまた戻って来ますからと春さんに告げて,笑顔で手を振ったのじゃ。それが春さんとの最後の別れになろうとは思いもしなかった・・・。

     この続きはまたの機会に・・・。じゃ・・・。

2018年3月9日

  • 2018年03月09日(金)

    3月9日(金)ネクタイ,花束,ありがとう・・・

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     3月9日(金)お昼,サンシャインこと地歴公民科の德丸先生が突然ネクタイを取り替え始めました。3年普通科の卒業生からいただいたものだそうです。担任の国語科榎本先生はご自慢のカメラを用意されています。副担任の德丸先生,そして数学科寺尾先生と3人で3年普通科の教室で写真撮影をされるのだそうです。3人ともクラスの生徒たちから贈られた新しいネクタイを着けて嬉しそうです。3人それぞれ花束も貰われたのだそうです。3人黒板の前に立ち,カメラに向かって,ポーズを決めています。少しお腹が気になりますが・・・。

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2018年3月8日

  • 2018年03月08日(木)

    3月8日(木)雨・・・

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     3月8日(木)朝から雨です。高校入試一日日の朝は雨,それでも高校入試が始まる頃には上がり,受験生たちが学力検査及び面接が行われている時間帯は雨は全く降ることはありませんでた。高校入試が終わるのを待っていたかのように,今日はまた雨です。天候も気紛れながら,いろいろ考えるところはあるようです。

     昨日までとは異なり,生徒の声の一切しない学校。もちろん授業中に声がしないということはありますが,いつもは休み時間になるとかすかに椅子を引く音に始まり,生徒たちの笑い声や廊下を歩く音がひっきりなしに聞こえるのです。今日は時折先生方の声が聞こえてくる程度,ひっそり静まり返った学校です・・・。雨音だけがしんみりと優しく呟いています。事務室の先生方に追っ払われたせいでしょうか,鳩の声もしません。職員室前廊下の窓の外のヒロノブもついに完全に姿を消してしまったようです。ひょっとしたら,鳩の餌食になったのでしょうか。ヒロノブの居たところには,むなしく残骸が残されています。もうヒロノブが帰ってくることはない・・・。

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2018年3月7日

  • 2018年03月07日(水)

    3月7日(水)入学者選抜学力検査2日目

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     3月7日(水)入学者選抜学力検査2日目の朝を迎えました。気温が幾分昨日よりは低めということもあり,おそらく風の影響もあるのでしょう,肌寒く感じられます。風がなければそれほど寒さは感じられないように思われます。昨日の午後からの新燃岳の爆発的噴火の影響でしょうか,駐車してある車の屋根がうっすらと灰をかぶっています。昨日の夕方は国分方面の上空は茶色く染まり噴煙の影響が目に見えて分かったのですが,今朝はそれほどでもありません。降灰も特に牧之原では感じられません。しかしながら,昨日の午後から鹿児島空港発着の飛行機は欠航が続いているようです。7年前の空振が凄まじかったのを記憶していますが,今回牧之原では空振は全く感じられません。7年前は遠く志布志まで窓に激しく当たる轟音が襲ってきたものですが,ひょっとしたら微妙な方角や高度の関係もあるのでしょうか。昨日高校入試1日目は鹿児島県下大きなトラブルもなく順調に実施されたようですが,2日目も雨の心配もなく,社会,数学,面接と平穏に行われていくものと思われます。受験生は昨日よりは幾分リラックスして臨めるのではないでしょうか。受験生,あと1日だ,頑張れ!

     午後1時より面接が行われ,午後1時10分過ぎ辺りから面接を終えた受験生がほっとした表情で校舎を降りてきます。引率の先生の姿を見つけると,にっこり微笑んで駆け寄っていきます。毎年見られる微笑ましい光景です。受験生は引率の先生に面接の感想を報告すると,三々五々保護者の待つ駐車場へ駆けていきます。合格者発表は14日(水)午前11時,合格者集合は同じ日の午後1時です。

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2018年3月6日

  • 2018年03月06日(火)

    3月6日(火)入学者選抜学力検査1日目

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     3月6日(火)入学者選抜学力検査の朝を迎えました。昨日からの雨はすっかり上がり,と思いきや,牧之原ではまだ少し雨が残っています。傘を差そうか差すまいか,迷う程度の小さな雨ですが,受験生がやって来る頃までには上がって欲しいものです。気温は昨日ほどではありませんが,この時期としては比較的高めです。受験生は思う存分力を発揮できるのではないでしょうか。さて,高校入試1日目は,国語,理科,英語の3科目で,1時間目は10時開始です。9時頃には多くの受験生が集まってくるものと思われます。受験生にとっては,長い一日になるのかも知れませんが,全力を尽くして欲しいと思います。頑張れ,受験生!

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2018年3月5日

  • 2018年03月05日(月)

    3月5日(月)全校朝礼,そして入学者選抜学力検査会場設営

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     3月5日(月)早朝6時30分玄関のドアを開くと,外から生暖かい空気が飛び込んできました。学校に着いても,校舎のドアを中から開くたびに,外から暖かい空気が入り込んできます。昨日も突然の初夏を思わせるような暑さに驚かされましたが,今日も雨模様ではありますが,気温はかなり高めのようです。室内よりも屋外の方が,かなり気温は高いように思われます。「信頼は オフホワイトでは えられない」・・・。今週の福山高校職員の週間目標です。「オフホワイト」って何?白でもなければ,黒でもない。だけれども,かなり疑わしいということでしょうか。一頃流行った言葉のようです。人に疑われるような行為をしていたのでは,信頼は勝ち取れないという戒めの言葉なのでしょう。今週は,入学者選抜学力検査という大きな行事があります。責任ある確かな仕事をしていかなければなりません。「信頼は オフホワイトでは えられない」,今週はこの言葉を胸に福山高校全職員しっかりした仕事をしてまいります。

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     全校朝礼では,校長先生のお話は,3日土曜日に予定され,雨で中止にはなったけれども,惣陣が丘花文字清掃作業ボランティアに39名もの生徒たちが自分の意志で駆けつけてくれたことが嬉しかったという話から始まりました。そして,1日木曜日に行われた卒業式について印象に残ったことを話されました。卒業式最後の3年生の合唱,大山美早希さん(牧之原中出身)の感動的な答辞,そして全校生徒,職員が全力で歌い上げた校歌。特に,大山美早希さんの失敗にくじけずに,進路目標実現をやり抜いた苦難と喜び,それを校長先生は「禍」と「福」という漢字で表現されていますが,実に多くの人々の心を打つ素敵な答辞でした。

     今朝の校歌斉唱は,再び校長先生のピアノ伴奏です。卒業式の時に比べれば,幾分テンションが低めですが,それでも以前よりはみんながしっかり歌うようにはなっていると思われます。4月の入学式では,生徒たちの有志が新入生を前に,高らかに校歌を歌ってくれるはずです。

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     午後から,明日から行われる入学者選抜学力検査の会場設営が行われました。生徒たちは,土日を挟んで5日間の自宅学習期間に入ります。そう,休日ではないのです。各教科から課題も出されています。しっかり,勉強するんだよ,生徒諸君。「勉学!勉学!」だぞ。(^^)/

     

2018年3月4日

  • 2018年03月04日(日)

    3月4日(日)ミシンの日,サッシの日,三線の日,雑誌の日,いろいろな記念の日

     3月4日(日)は,語呂合わせから予想される通り,「ミシンの日」,「サッシの日」,「三線の日」,「雑誌の日」・・・うんざりするくらいいろいろ記念日があります。「バウムクーヘンの日」とか「円の日」と言ったような真面目な由来のある日もあるようです。また,今日は有島武郎 (1878-1923)の誕生日でもあります。「生まれ出づる悩み」と「小さき者へ」が心に深く残っていますが,特に妻を亡くした際に幼い我が子に対するメッセージを綴った「小さき者へ」の印象が強烈です。子どもたちに対してこれからの人生を生きていくための強い心の持ち方を求めつつ,父親として子どもたちの人生に積極的に関わっていこうとする決意が感じられます。それなのに,有島は人妻との心中自殺という残念な人生の幕引きを行い晩節を汚します。小説と人生は切り離して考えるべきなのでしょうが・・・。

     それにしても,今日はこの時期としては物凄い暑さになりました。早朝7時から,肝付町後田鳥越集落の清掃奉仕作業が始まったのですが,草刈り機にエンジンを掛けた途端に早くも汗が吹き出し,上着を脱がなければならなくなりました。それ以降も気温はぐんぐん上がり続け,昼過ぎには20度を優に越えてしまいました。春を通り越して一気に初夏に突入したような状態です・・・。

     『老犬コロの繰り言その83』です。老犬もたまには身体を洗ってもらうことはあります。6月の暑さを待たなければならないのですが・・・。一度老犬がお腹を壊したためか,お尻に柔らかいウンチを付けたまま庭を歩いていたことがあります。見かねた家人が,大好きなパンをあげ,パンに集中している隙に老犬のお尻にプラスチックのスプレー・ボトルに入れたお湯をかけてあげました。すると,老犬はびっくりして,大好きなパンにもしばらく寄りつかなくなりました。その様子を見て大笑いするしかなかったのですが,老犬のお尻のウンチはまだ一部くっついたままでした・・・。

     
    老犬コロの繰り言その83
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     垣内春さん(1900-1985)はカトリック教徒で,毎週神父さんが春さんの家を訪ねて来られたのじゃが,その説教の会に旦那を誘うことは一切なかったそうじゃ。教会までなかなか行けない近所の年配の方々が10人前後集まって来られたようじゃが,神父様自身にも旦那はお会いした記憶がないのじゃ。人見知りの激しい旦那は余程のことがない限りは積極的には人前には出なかったのじゃ。ただ,大学2年か3年のクリスマスに阪急甲陽園線の始発の駅である夙川の教会に一度だけ足を運んだことがあった。クリスマスのお祈りが終わった後,ちょっとした出店が出ていたのじゃ。春さんに誘われて,旦那はお祭りであれば知らない人とそれほど話をすることもないじゃろと思ったんじゃ。春さんが食券か何か用意していてくれたのかも知れないが,恩知らずの旦那はその辺りの記憶はなくなっておる。春さんの親戚の旦那よりは年下の男の子と一緒に行ったようじゃが,それが誰じゃったのか旦那はよく覚えていないようじゃ。教会の中庭で比較的狭い空間でのお祭りであったそうじゃが,旦那は食べるものだけ食べると早々に引き上げたということじゃ。モーツァルトやシューベルトなどの教会音楽は大好きであったが,教会そのものには余り関心はなかったのじゃ。

     夙川は阪急神戸線の西宮北口から神戸へ向かって一つ目の駅で,谷崎潤一郎の「細雪」にも出てくる閑静な所ということじゃ。夙川から,苦楽園口と甲陽園というたった2つだけの駅しか持たない甲陽園線という線路があるのじゃ。旦那はその2つしかない甲陽園線の終点の甲陽園という所に学生時代住んでおった。多分甲陽園も「細雪」には出てくるのではないじゃろうか。高級住宅街ということじゃが,前にも述べた通り,春さんには悪いが旦那の住んでおったのはそのような立派な屋敷が建ち並ぶ地域の古ぼけたおんぼろ屋敷であったということじゃ。阪神大震災で倒壊したんじゃろ。今はもう平地の駐車場になっておる。旦那はよく甲陽園から夙川までたった2駅分しか距離がないこともあり,よく夙川という川沿いを歩いたということじゃ。今と同じように文庫本片手に気取って歩いて,川面を見つめながら読書に興じたのじゃ。人通りの少ない落ち着いた川岸で,旦那のお気に入りの場所じゃった・・・。

     この続きはまたの機会に・・・。じゃ・・・。

2018年3月3日

  • 2018年03月03日(土)

    3月3日(土)惣陣が丘花文字清掃ボランティア

     3月3日(土)ひな祭りです。娘が幼い頃は,とりあえず形ばかりの雛壇を飾ったものですが,娘が中学生,高校生ぐらいになると,殆ど飾らなくなったように思います。出すときも面倒であれば,片付けるのも大変なのだそうです。家人はいつもこぼしていました。娘は自分から手伝うということはなかったので,もう10年以上雛壇は出してないのではないでしょうか。娘が高校を卒業して6年になり,家には年寄りだけになってしまったので,当然と言えば当然なのでしょうが・・・。

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     午前9時を前にして,福山高校の生徒たちがぞくぞくと惣陣が丘麓の近隣公園に集まってきました。中には,すでに山頂まで登って行った人もいるようです。午前9時30分から惣陣が丘花文字清掃ボランティアが予定されていたのです。2月16日(金)学年末考査最終日に予定されていた作業が雨で中止となり,豚汁食事会と「ぼっけもん会」の川畑理事長のお話だけで終わってしまいました。特に,2年生は昨年も雨に祟られ,花文字清掃を行っていないので,何とか1度は経験して欲しいという思いもあり,ボランティアを募ったのでした。ところが,8時50分頃,ぱらぱらとまたしても空から雨が降り始めました。予報では正午あたりから雨の予報だったので,ある程度はできるだろうと決行に踏み切ったのですが,急な斜面での作業ですので,残念ながらこの日も花文字清掃は中止となりました。

     でも,せっかく集まってくれた生徒たちに申し訳ないと,主催者である「ふっぎゃまぼっけもん会」の方々が,用意してあったうどんとおにぎりだけでも食べて欲しいと,またまた食事会だけは行うことになりました。早速1キロちょっと離れた学校へ移動して,前回と同じ食物実習室でうどんの準備が始まりました。家庭科の川村先生の陣頭指揮の下,生徒やぼっけもん会の方々みんなで協力して準備は進められていきます。校長先生も自らうどん玉を袋から開けて熱湯に投入されます。20分ほどで,最初のうどんが出来上がった時,「ぼっけもん会」の亀田副理事長から集まってくれた生徒たちへのねぎらいのお言葉がありました。そして,1年生から順番に食事開始です。この日は結局39名の生徒が集まってくれました。花文字清掃ができなかったのは残念でしたが,みんなでうどんを作ってみんなで食べるという素晴らしい経験ができたと思います。

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     食事の後の片付けもみんなで分担して行いました。片付けまで済んだところで,生徒会長の2年商業科神ノ門佳音君(国分南中出身)が「ぼっけもん会」の皆さんへお礼の言葉を述べてくれました。「ぼっけもん会」の皆様,ありがとうございました。

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     この日は午後より,FMきりしまで「未来のキミへ From きりしま」の収録も行われたようです。1日(木)に卒業式を終えたばかりの3年生の旧生徒会役員の人たちが参加したということです。3年商業科の大山美早希さん(牧之原中出身),山下恵実さん(舞鶴中出身),3年普通科の下舞功大君(牧之原中出身),奥凪紗さん(牧之原中出身)の4名に生徒会係の上屋敷先生も加わっておられます。福山高校3年間の思い出を中心に語ってくれているのだろうと思われます。放送は,30日(金)午後8時30分からだそうです。FMきりしま76.9MHz是非お聴きください。

     『老犬コロの繰り言その82』です。いよいよ春らしくポカポカ陽気の日が増えて来ました。真夏の暑さよりは,老犬にはこれぐらいが一番いいのかも知れません。少しずつ老犬の毛も抜け落ち始めています。もちろん高齢のせいではなく,気温変化が原因でしょう。中途半端に毛が抜けた状態の老犬はさらにみすぼらしく見えます。仕方ないので,ブラシを掛けてあげます。老犬は気持ちよさそうに目を閉じます。風呂に入らない訳ですから,たまにはブラシ掛けてあげないといけませんね・・・。お爺ちゃんでもありますし・・・。

     
    老犬コロの繰り言その82
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     垣内春さん(1900-1985)は高齢のため旦那が初めて会ったときからもう腰は曲がっておられたようじゃ。人間のお年寄りはよく腰が曲がるようじゃが,何故曲がるかと言えば,2本脚で立っておるからじゃ。2本脚歩行を始めて人間は手が使えるようになり,そこから脳の発達も進み,現在のような文明を築いたのだと人間は偉そうに言うが,その代わり失ったものも多いじゃろ。どう考えても2本脚で走るより4本脚で走った方が速いに決まっておる。桐生某(なにがし)が日本人で初めて100メートル10秒を切ったと大騒ぎしておったが,4本脚で走れば間違いなく5秒は切るじゃろ。もう一度4足歩行の練習をすべきじゃと思うな。間違いなくオリンピックで金メダルは取れるし,世界記録は間違いなしじゃ。そして,4足歩行をすれば,春さんみたいに腰が曲がることもないのじゃ。第一安定感が違うじゃろう。少なくとも年を取ってからは,4足歩行をするようにしてはどうじゃろ。尤も後期高齢者になってから練習するのはしんどいじゃろうから,60歳くらいから始めるべきじゃろ。旦那はそろそろ練習を開始してもいいんじゃないかのお。4本脚じゃと見える世界も違ってくるのじゃ。もちろんわしには人間の視界がどのようなものかは知らんが,わしらに見える世界も人間には分からんじゃろ。旦那はよくわしに対してお前は地面ばかり見ていて楽しいかと言うが,鳥を見てみろ。君ら人間よりはさらに高い所から世界を見ておるじゃろ。じゃから見える高さなんか問題ではないのじゃ。ただ,地にしっかり足を付けるということは大切じゃろ。ソクラテスを思い出せ!

     で,春さんの話に戻ろう。春さんは腰が曲がっておるものじゃから,時折廊下で旦那とすれ違う際,「また大きくなられましたか?背伸びましたか?」と旦那に尋ねられたそうじゃ。旦那はいつもかぶりを振り,残念ながらとっくに成長は止まりましたと苦笑しながら答えたんじゃ。春さんはいつも怪訝そうな顔をして「そうですか?」と言われたという。いつも座って旦那と話をされていたので,立ってすれ違う時はご自分の腰が曲がっているということを忘れておられたのじゃ。お気の毒に・・・。じゃから4本脚で歩けばいいんじゃ・・・。

     この続きはまたの機会に・・・。じゃ・・・。

2018年3月2日

  • 2018年03月02日(金)

    3月2日(金)1年夢プラン体験学習発表会

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     3月2日(金)6限目1年生夢プラン体験学習発表会が行われました。高齢者福祉と障害者福祉を勉強してきた1年生が,2学期に行った施設での体験学習の発表を行うものです。大勢の前で発表する機会の少ない生徒たちですが,8つのグループに分かれて,役割を分担して全員が発表に参加します。施設の紹介や働いている方々の仕事内容等順番に細かく説明していきます。パワーポイントの作成にも時間が掛かったはずですが,各グループみんなで協力して創りあげたものです。幾分緊張気味ではありますが,生徒たちは貴重な経験をすることができたと思われます。3月19日には,1,2年生各学年から選ばれたグループが発表する夢プラン体験学習発表会が予定されています。

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2018年3月1日

  • 2018年03月01日(木)

    3月1日(木)第31回卒業式

     3月1日(木)ついに3月を迎えました。本日は卒業式です。昨日の雨はすっかり上がりましたが,雲が空一面を覆っています。地面には昨日の雨が残した水溜まりがあちこちに見られます。と言うより,ここ数日ずっと地面は濡れたままのように思われます。別れの季節を迎えて,空も大地も寂しい思いをしているのかも知れません。

     さて,卒業式を待ち構えていたかのように,いや多分そうなのでしょう,PTA新聞が出ました。「PTA新聞ふくやま」とあります。鈴木会長始め,役員の方々がこの1年を振り返ってくださっています。パークゴルフ大会,研修視察,そして体育祭,文化祭と,福山高校はPTAの方々が精力的な活動をしてくださっております。今回の記事には間に合いませんでしたが,惣陣が丘花文字清掃作業の豚汁づくりにも大勢の保護者の方々が参加してくださいました。PTA九州大会,全国大会の報告を含めて,原稿を提供してくださいました役員の皆様,ありがとうございました。そして,鈴木会長始め保護者の皆様ありがとうございました。3年生の保護者の皆様,ご卒業心からお祝い申し上げます。今後とも福山高校を応援してくださいますよう重ね重ねお願い申し上げます。「PTA新聞ふくやま」ご覧ください。PTA新聞ふくやま[PDF:3MB]

     そして,福山高校だより3月号も完成したようです。発行はまだのようですが,こっそりご紹介いたします。2月の福山高校の生徒を中心とした動きがよく分かります。蒲生高校,霧島高校との3校合同の桜島サービス・エリアにおける旅行客おもてなしボランティア,惣陣が丘花文字清掃作業の豚汁食事会と講話,県下一周駅伝の全校応援,就職ガイダンスなどいろいろありました。花文字清掃作業の方は,雨天中止になりましたが,3月3日(土)午前ボランティア30名ほど参加して行う予定です。卒業式関係の記事は4月号に掲載されます。福山高校だより3月号,お読みください。平成30年3月号[PDF:1MB]

     卒業式が始まる頃には,晴れ間も見えて青空が広がりつつあります。卒業生入場から厳粛な雰囲気で卒業式は進んでいきます。

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     卒業証書授与は,卒業生は順番に54名全員壇上に上がっていきます。一人一人校長先生から卒業証書が手渡されていきます。証書を受け取る生徒,ステージ上でフロア側を振り返り生徒及び保護者席に目を向け順番を待つ生徒,ステージの上に足を踏み入れ国旗・校旗・県旗の方を見上げる生徒,ステージ下まで歩き来賓,職員へ礼をする生徒・・・誰が考えたのでしょう,このシステマティックな動き。BGMは今年もハイドンの皇帝讃歌です。弦楽四重奏曲第77番の第2楽章です。校長式辞,県教育委員会告示,鈴木PTA会長祝辞・・・,厳粛な雰囲気は続きます。

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     在校生答辞は,現生徒会長の2年商業科神ノ門佳音君(国分南中出身)です。3年生との思い出を一つ一つ振り返りながら,情感を込めて立派に務めてくれました。卒業生答辞は,前生徒会長の3年商業科大山美早希さん(牧之原中出身)です。こちらも比較的落ち着いて語り始めたのですが,途中感極まって涙ぐむ場面も見られました。万感募る卒業生の思いとしては当然でしょう。自身の失敗談も紹介しながら,支えてくれた友人,保護者,教師への感謝の気持ちを素直に伝えてくれました。素敵な答辞と送辞でした。

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     保護者代表挨拶は商業科の八木皓大君(牧之原中出身)のお母様かつみさんです。18年間陰となく日向となく支えてきたわが子に対する母親の思い,学校への感謝の気持ちを心を込めて語ってくださいました。校歌斉唱は期待通り素晴らしい歌声でした。校長先生の思いが通じた,と言うより生徒たちは立派に校長先生の期待に答えてくれました。校長先生も,事務長先生も,その他の先生方も力一杯の歌唱です。歌いながら涙が零れてきそうな,そのような感動的な合唱でした。

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     卒業式が見事に予定通りのタイムスケジュールで終了すると,3年生が体育館の前方ステージ下に勢揃いしました。商業科の八木皓大君だけは何故かギター片手にステージの上にいます。ピアノ伴奏は校長先生です。校長先生は手を冷やさないように,朝から手袋をして暖めておられました。これがあったからですね。ピアノとギターの伴奏に乗って,「旅立ちの日に」が歌われます。女子生徒のソプラノからスタートしましたが,幾分練習よりは小さめです。涙ぐんで声が出せない人がいるからでしょうか。それでも,男声やアルトが加わると,次第に興が乗ってきます。卒業式に相応しい,感動的な歌となりました。卒業生入場から,国歌斉唱,校歌斉唱,卒業生退場まで,卒業式を支えてくれたのは吹奏楽部です。3年生が抜けて幾分寂しくはなりましたが,生徒たちは一生懸命演奏してくれました。ありがとう,吹奏楽部。素晴らしい卒業式でした。

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2018年2月28日

  • 2018年02月28日(水)

    2月28日(水)生徒会ブログNo.7

    第7回福山高校生徒会ブログ

     2月27日(木),もう卒業まであと残りわずかとなった前生徒会のメンバーの3年普通科下舞こうだいさん,3年商業科大山美早希さんにインタビューしてみました(^o^)

    Q. 3年間で一番楽しかったことは何ですか?

    A. 修学旅行です。(下舞)  高校最後の文化祭です。(大山)

    Q. 3年間で一番頑張ったことは何ですか?

    A. 検定取得と部活です。(下舞)  検定取得です。(大山)

    Q. 現生徒会メンバーに一言!

    A. 新しいことに挑戦して,もっと福山高校を盛り上げてほしい!

                               (下舞)

        残りの高校生活を悔いのないように過ごしてください。そしてこれか

       らの福山高校のために尽力してください!(大山)

       二人の先輩方ありがとうございました。卒業後も頑張ってほしいです!

       (執筆者:2年普通科 中元ひかる  斧駿介

              2年商業科 神ノ門佳音  1年商業科 花森楓)

2018年2月27日

  • 2018年02月27日(火)

    2月27日(火)卒業式場設営

     2月27日(火)気温がぐんぐん上がり,春を思わせるような陽気です。日向に出ると,少し身体を動かしただけで,汗ばむほどです。明らかに冬の日の晴れ間とは違うようです。卒業式予行を翌日に控えて,午後より式場設営が始まりました。1年生全員が椅子並べや机運びを行っています。ステージの横断プレートまで着々と準備が進められています。明日は卒業式予行,同窓会入会式です。そして,明後日卒業式本番となります。暖かい陽気が続けばいいですけど・・・。

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2018年2月26日

  • 2018年02月26日(月)

    2月26日(月)全校朝礼,そして2学年進路ガイダンス

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     2月26日(月)牧之原でも鶯が鳴き始めています。肝付町の鶯よりは幾分上手に歌っています。おそらくこっそり練習していたのでしょう。それでも,まだ絶好調とは言えません。5月になれば,はっと息を呑むような,うっとりするような美声を聴かせてくれるはずです。学校に入ると,慌てたようにヒヨドリが飛び立ちます。変な奴が来たと周囲に知らせているのでしょう。しばらく,銀杏の木の枝でけたたましい声を上げています。校舎の隅では,事務長先生に撃退された山鳩の声がどこからともなく聞こえてきます。彼らはついにゲリラ戦に移ったのかも知れません。

     さて,今週の福山高校職員の週間目標は,「疲れチェック 自分に仲間に やさしい気配り 思いやり」となっています。年度末を迎えて,成績処理や卒業式,高校入試の準備等で慌ただしい日々が続いています。こんな時こそ,お互い励まし合いながら,疲れを残さない工夫をしていきたいものです。チームワークの良さ,それが福山高校の一番の武器(!)だと思います。(おっと,寺尾先生の口癖が移ってしまった・・・。(^_^;))「疲れチェック 自分に仲間に やさしい気配り 思いやり」この言葉を胸に今週福山高校職員一同さらにワンランク上の仕事をしてまいります。

     先週22日木曜日高校入試の出願変更が締め切られて,最終出願者数が確定しました。福山高校は普通科21名,商業科37名,合計58名となりました。普通科,商業科いずれも定員40名ですので,定員を割れている現実に変わりはないのですが,商業科の方はさらに出願者数を延ばし37名と近年にない伸びを見せました。残念ながら,普通科の方は昨年並みですので,今後は普通科の進学実績等成果を上げて,魅力ある学科にしていかなければならないと考えています。霧島市内の中学3年生が大幅に減少する中,これだけの中学生の皆さんに志願していただいたことに感謝申し上げます。福山高校はこれからも地域貢献と,一人一人を大切にする教育を旗印に躍進を図ってまいります。

     週の初めは全校朝礼からですが,その前に表彰式が行われました。2年商業科の生徒会長でもある神ノ門佳音君(国分南中出身)が全商情報処理検定で1級を取得したのです。陸上競技の走り幅跳び等で頑張っている神ノ門君ですが,全商検定の資格取得においても意欲的です。全校朝礼の校長先生のお話は,今週は卒業式に向けて校歌斉唱等学校全体で盛り上げていっていただきたいということでした。

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     卒業式の礼法指導のために,校長先生はお話を短めに切り上げて,ピアノに向かわれます。校歌斉唱の伴奏です。卒業式でもなさるおつもりでしょうか。校長先生が卒業式で校歌斉唱のピアノ伴奏をするというのは,まず例はないでしょう。卒業式は吹奏楽部か・・・。全校朝礼の後,岸尾先生が壇上に上がり,卒業式に向けて礼法指導を時間を掛けて行われます。基本的な礼の仕方等,在校生として,卒業式を格調高いものにするために,努力しようということです。

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     2年生は,今日は丸々1日(!)就職ガイダンスです。大原学園から講師の先生においでいただいております。1時間目の授業をプログラミング室に覗くと,社会に出て行くために,コミュニケーション力を高めようというレッスンが行われています。黒板には,1位コミュニケーション能力,2位協調性,3位積極性・チャレンジ精神と書かれています。社会において,まず大切なのはコミュニケーション能力ということのようです。生徒たちは各グループで,そしてグループを飛び越えて,何やら意見のやり取りを行っています。

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     午後になり,面接の実践指導が始まりました。レッスンとは言え,初めての面接で生徒たちは緊張気味です。お二人の講師の先生方は,誉めたり注意したり,巧みに生徒たちを導いて行かれます。女子生徒には,立ち姿まで指導されます。立ったときに,足を開き気味にするのではなく,しっかりと両足を付けてかかとを合わせると,歩き方まで素敵に見えるというのは,説得力抜群でした。大半の人は,半年後には本番の面接に臨むことになるでしょう。本日のガイダンスで,単なる就職試験対策ではなく,社会に出てからの心構え,生き方まで,教えていただきました。自分に自信を持って堂々と生きる人に成長してくれるはずです。本日は大原学園の先生方,ご指導ありがとうございました。

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2018年2月25日

  • 2018年02月25日(日)

    2月25日(日)平昌オリンピック最終日・・・

     2月25日(日)平昌オリンピック最終日を迎えました。今回も前回のソチ同様多くの感動をもたらしてくれました。スケートボードのパラレル大回転で前回メダルを獲得した竹内智香選手が今回もベスト8の頑張りを見せました。メダルを獲った時の竹内選手のコメントが忘れられません。「メダルが大切なのではない。メダルを獲得するまでに至ったこの4年間,8年間が大切なのだ。」という意味のことを語っていました。今回も,「スタートに着くまでが大切なのです。」と同じようなことを語っています。そして,カーリング女子チームも,メダル獲得に至るまでの過程の大切さを強調しています。日本のメダル獲得総数が13個で史上最高というのは,確かに素晴らしいことなのかも知れません。でも,メダル獲得に残念ながら至らなかったけれども,金メダル級の努力を重ねた人はさらにたくさんいるはずです。それぞれにそれぞれの物語があるのだろうと思います。それこそが,本当に価値のあるものなのだろうと思います。平昌オリンピックに出場した全ての選手に,そして平昌オリンピックを目指して涙の出るような努力をしたけれども出場ならなかった全ての選手にも,感謝の気持ちを伝えたいと思います。ありがとうございました。

     『老犬コロの繰り言その81』です。老犬は近頃しばしば鼻の頭に黒いものを付けています。何だろうと指で擦り落とすと,老犬が食事の際に鼻を擦りつけて,鼻の上にくっついたご飯粒が乾燥したものでした。時には3,4個付けていることがあります。老犬の舌は長いので,食事の後なめ回すときに十分に届いているはずなのですが・・・。非常食のつもりでしょうか。

     
    老犬コロの繰り言その81
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     垣内春さん(1900-85)は旦那が朝起きて来なければ,高齢のために思うように脚は動かせないのに,2階の途中まで上がってきて大きな声で「朝ですよ。」と起こされたそうじゃ。旦那はわざわざ春さんに起こしに来てもらうのが申し訳なくて,少しずつ早起きをするように努力したようじゃ。家庭教師のために旦那の帰りが遅くなっても,いつも旦那が帰って来るまで寝ないで待っておられたのじゃ。大抵8時には床に就いておられたのに,旦那の帰りが9時を過ぎるときには,玄関に鍵をした状態で起きておられた。閑静な住宅街ではあったが,夜鍵をしないでいるのは不安だったのだ。大きな家に一人でいるというのが本当に怖かったのじゃろう。旦那は夜遅く帰って来ると,耳の遠い春さんに帰宅を知らせるために居間の所の窓をコツコツ叩かなければならなかった。春さんの家の玄関にはちゃんとした鍵ではなくつっかえ棒が使ってあったのじゃ。じゃから中から春さんに開けてもらわなければ入れなかったのじゃ。大きな家ではあったが,かなり古い屋敷であったので,現代の造りとは随分違っておったということじゃ。旦那が大学3年生の途中から何を考えてか,週1回神戸の中華料理屋さんでアルバイトを始めると,帰りが夜中の10時を過ぎるようになった。それでも春さんは,旦那の帰りを起きて待っておったのじゃ。どんなに遅くなっても帰って来てくださいと言われておったという。ところが,大学4年になると中華屋のマスターに午前1時30分までやってくれと言われると,旦那は断れなかったのじゃ。当然下宿に帰ることはできなくなった。今思えば春さんの落胆ぶりは如何ばかりだったのじゃろうか。旦那の気が利かないことと言ったら,もう際限がないわい。

     旦那が大学4年生の後半になると,春さんはことあるたびに,「私ももう長くはありません。」と旦那に語っておられたそうじゃ。確かに体調は悪かったようじゃ。毎週病院通いをされておったが,バスを使っておられると旦那は思っとった。当時の国鉄西宮駅からいつも「姫路の御座候」という回転焼きを買って来られたからじゃ。春さんの自宅から100メートルほど下った所を阪急電車が走り,その線路の脇に西宮駅方面へ走るバスの停留所があったのじゃ。確かに最初はバスであったようじゃが,最後の頃はどうじゃったのか,旦那にも定かではないようじゃ。もう30年以上前のことじゃからのお。じゃが,旦那は春さんとのことは昨日のことのように覚えておるようじゃ。春さんと直接関わったことだけは・・・。

     この続きはまたの機会に・・・。じゃ・・・。

2018年2月24日

  • 2018年02月24日(土)

    2月24日(土)春の足音が聞こえてきます・・・

     2月24日(土)少しずつ寒さも和らいできて,春の足音が聞こえてくるようです。これは数週間前に用意してあった書き出しで,実際には霜が降って畑一面うっすらと白く薄化粧しています。でも,気温の方は確実に高くなりつつあるように思われます。さすがに氷点下ということはなくなりました。春の足音は,もうしばらく待たないと聞かれそうにありませんが,少しずつ春は近づいているはずです。庭の梅の木では鶯が囀っています。大分上手になりました。これが春の足音なのでしょう。

     『老犬コロの繰り言その80』です。老犬は高齢のせいもあるのか,私の車に轢かれた影響もあるのか,若い頃みたいに犬らしく「ワンワン」とは鳴きません。他所の人が来たときは,それらしく鳴こうとすることはありますが,辛うじて犬の鳴き声であることが分かる程度です。普段は,散歩に出かけるときや餌を貰うときぐらいしか声を出しませんが,人間の幼い子どもが駄々をこねているような声です。およそ犬の声とは思えません。一日の大部分は黙って沈黙を守り通しています・・・。

     
    老犬コロの繰り言その80
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     垣内春さんは,聡明な方ではあったけれども,明るく陽気な面もあり,よく冗談も飛ばされたようじゃ。隣近所との交際も積極的で,隣のアパートに東京から引っ越して来られた若い夫婦がおられたそうじゃ。そこの奥様が,春さんを通じて冷蔵庫を動かす手伝いを旦那に頼まれたことがあった。春さんの依頼とあっては,おいそれと断るわけにはいかない。むしろ,旦那は喜んでお手伝いをすることにしたのじゃ。お隣のアパートの1階を訪ねると,まだ十分にきれいな冷蔵庫を持って行って欲しいと言われた。つまり,ただでやるから持って行けということだったのじゃ。何だ,春さんとお隣の奥さんの間では最初からそういう話になっておったのじゃ。新しい大きな冷蔵庫を買ったから,古い方は隣の貧しい下宿人つまり旦那にやろうということじゃ。古いと言っても,2ドアで多少小さいけれども,当時流行っていたドアを開けずに飲み物が飲めるサーバーみたいなやつが付いておったらしい。手入れが面倒で不衛生だからか,最近では全く見なくなっておるが,旦那は特に夏場は随分重宝したようじゃ。旦那のことだから,ろくに手入れもせずに汚れたまま使っておったのじゃろうと思う。じゃが,田舎の山の中で育った旦那の胃袋は丈夫じゃから,そう簡単に音を上げることはなかったのじゃ。多少黴菌が入っとるぐらいがちょうど良かったのじゃろう。お隣さんとは,それ以降殆ど顔を合わすことはなかったそうじゃから,旦那の社交下手も困ったものじゃ。普通は何かお礼をするもんじゃろ。ま,わしらはそういうことは一切せんが・・・。

     春さんには,カトリックのお説教や俳句の会などお友だちも多かったようじゃが,一人長田さんという春さんと同い年ぐらいの婆さんがおったそうじゃ。その方はただ近所に住んでいるというだけで,春さんの家での会合に参加していたかどうかは定かではないそうじゃが,春さんとお喋りしていて最後はいつも口論になっておったようじゃ。大らかで優しい春さんじゃったが,長田さんとはいい喧嘩友だちで,長田さんが帰ると春さんはいつも旦那に長田さんの悪口を言うとったのじゃ。長田さんはしばらく姿を見せなくなり,もう絶交したのかなと思うと,3,4日するとまた春さんを訪ねて来たのじゃ。そして,また同じことが繰り返される。時には,旦那も二人の会話に引きずり込まれることもあったようじゃ。長田さんも旦那のことをいい人だと思ったということじゃが,旦那はただ何も言わずニコニコして話を聞いていただけなのじゃ。沈黙は金なりか・・・。

     この続きはまたの機会に・・・。じゃ・・・。

2018年2月23日

  • 2018年02月23日(金)

    2月23日(金)午後8時30分,FMきりしま76.9MHzお聴きください・・・

    ラジオ

     2月23日(金)午後8時30分より,FMきりしま76.9MHzで,福山高校生登場の「未来のキミへ From きりしま」が放送されます。1月27日(土)に収録したものです。修学旅行から帰って来た,その翌日になります。出演は,2年普通科の鈴木里菜さんと中元ひかるさん(いずれも牧之原中出身)です。修学旅行のこと,最近の福山高校のことなど,どのような話が飛び出すか,楽しみです。再放送は25日(日)午後8時30分,再々放送は26日(月)午後4時30分からそれぞれ30分番組です。是非お聴きください。

    1月5日FMきりしま『未来のキミへ fromきりしま』新春スペシャル

     FMきりしまのホームページを見ていたら,1月5日(金)同じく「未来のキミへ From きりしま」新春スペシャルというのが出てきました。12月29日(金)におそらく収録されたもので,生徒会長の2年普通科神ノ門佳音君(国分南中出身)と副会長の遠矢七夕さんが登場しています。新春スペシャルということで,霧島市内の高校生が中重市長と対談したようです。神ノ門君と遠矢さんが市長とどのような会談を行ったのか,興味は津々ですが,残念ながら聴いておりません。ごめんなさい・・・。m(_ _)m

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     放課後テニスコートで,正確に言うとテニスコートの脇で面白いことが行われています。数学科の寺尾先生率いるソフトテニス部の皆さんです。1年普通科の庄田日奈野さん(国分南中出身),1年商業科の妹尾霞佑さん(木原中出身)と瀬戸口香奈さん(牧之原中出身)の3名です。砂をスコップで掬って,網状の容器に入れて漉す作業を繰り返しています。新しいトレーニング方法かと思いきやテニスコートに撒くための砂を作っているのです。よく見ると,この砂は大門松で使った砂のようです。表面は固くなり,岩のように見えます。余り上手に漉せないものだから,寺尾先生のお叱りの声が飛びます。でも,3人はきゃっきゃっと何やら楽しそうです。日が暮れそうですけど,大丈夫かな・・・。(^_^)

2018年2月22日

  • 2018年02月22日(木)

    2月22日(木)図書館便り Library News No.10 発行

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     2月22日(木)図書館便り Library News No. 10 が発行されました。2月28日(水)から平成28年度に購入した雑誌を廃棄するというお知らせがあります。つまり,早い者勝ちでただで貰えるということです。また,平成29年度の貸し出しランキングも発表されています。貸出冊数合計,一人当たりの平均貸出冊数ともに3年普通科が断トツの1位です。個人では,1年普通科の石塚瑛未さん(舞鶴中出身)が106冊で1位です。3年普通科はベスト10に5人も入り,やはり他のクラスを圧倒しています。英語科の近藤先生が61冊で6位に入っておられるのは立派です。ビブリオバトルが定着した福山高校ですが,もっともっと図書館利用が増えてくればいいと思います。なお,福山高校の図書館は地域の皆様にも開放しております。お気軽にお問い合わせください。(56-2734)(^_-) Library News No. 10[PDF:1MB]

2018年2月21日

  • 2018年02月21日(水)

    2月21日(水)3年生登校日

     2月21日(水)朝から雨です。3年生が1週間ぶりに登校して来ました。卒業式,同窓会入会式の練習を行っています。卒業証書授与では生徒全員一人一人壇上へ上がっていきます。今日は校長先生の代わりに数学科の崎迫先生が一人一人の名前を読み上げて,生徒は卒業証書を受け取る所作を確認します。2時間目は合唱練習です。卒業式直後に生徒全員がステージ前に整列して合唱を行うようです。校長先生のピアノに合わせて,3年生全員で歌っていきます。仕上がりは順調のようです。卒業式本番が楽しみです。

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